東日本レインズの成約データより、2022年11月度の不動産流通市場の動向についてです。
（出典：東日本レインズ「月例速報マーケットウォッチ 2022年１1月度」）
中古マンションの動向
成約件数は前年同月比で−18.1％と２桁減となり、前年同月を下回るのは4ヶ月連続となります。
一方で相場（㎡単価）については上昇しています。㎡単価の増加は20年5月から31カ月連続となります。
地域別に見ても、全ての地域で成約件数は減少しています。横浜市・川崎市・埼玉県では11カ月連続で前年同月を下回りました。多摩地区や千葉県では大幅に減少しています。
一方成約㎡単価の上昇は東京都区部と神奈川県他、横浜・川崎市が2桁上昇となっています。
在庫件数も一時期のコロナの影響で減っていた昨年同月と比較して増加しています。
金利上昇や新築価格の高止まりから、相場が上昇している一方で、円安や物価高、景気の不透明感により購入に躊躇する消費者が増えているように感じます。
一方で、コロナ禍で住宅環境が見直され、一時的に急増した需要が落ち着いたという見方もできます。
中古戸建ての動向
中古戸建てに関しても前年同月比で減少し、11カ月連続となります。
また価格については前年同月比で増加し、20年11月から25カ月連続で前年同月を上回っています。
成約件数は千葉県と神奈川県他以外の各地域が前年比で減少が続き、東京都区部と多摩、 埼玉県は11ヶ月連続で前年同月を下回っています。その他の区部で前月にプラスや横ばいであったエリアでも減少に転じています。
成約価格は横浜・川崎市以外の各地域が前年比で上昇が続き、千葉県は21ヶ月連続、神奈川県他は17ヶ月連続、東京都区部は11ヶ月連続で前年同月を上回っています。
物件在庫数も前年同月と比較して増えています。
中古マンションと同じようなことが言えますが、新築が材料高によって高騰しており、それに引っ張られる形で中古も上昇しています。