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SUUMOから家を買うことと、担当者を選んで買うこと。違いはなんだ?

家を買う時に使われている最も有名な物件情報サイトといえば、SUUMOです。その他にもLIFUL HOME’Sやアットホームなど、様々な物件情報サイトが存在します。日本では長らく物件情報サイトが住宅売買の主流として利用されてきました。そんな中で最近の新しい潮流として担当者を選ぶ動きが出てきています。
この記事では、SUUMOで物件を探して家を買うことができるのに、なぜ担当者を選ぶ動きが出ているのか。またSUUMOで家を買うことの弊害や、担当者を選んで買うことの新しい価値について、消費者の立場だけでなく、業者的な視点からもお伝えしていきます。

物件情報サイトを利用して家を買うこと

今の日本で家を買うときは、99%の人が物件情報サイトを活用しています。
日本の不動産市場を語る時に、物件情報サイトが強すぎると言われることがあるくらい、物件情報サイトが利用されています。そんな物件情報サイトの現状を独自の視点でお伝えします。

物件情報サイトがもたらしたイノベーション

物件情報サイトがない頃、家を買おうと思った時に消費者は1件1件、不動産会社を回らなければいけませんでした。例えば不動産業者Aに依頼された物件は、不動産業者Aに行かないと知ることができない、かつてはそんな世界だったからです。
その後、物件情報誌が誕生して、さらにインターネットの発達により物件情報サイトが誕生していきます。
物件情報サイトができてから、消費者は自宅にいながら物件情報を探すことができるようになり、また不動産業者もくまなく周知、集客できるということから徐々に広がっていきました。もともとは物件情報誌が主流でしたが、インターネットの普及と、情報量の豊富さから物件情報サイトが主流になっていきました。

物件情報サイトの仕組み

物件情報サイトの基本的な仕組みは、それぞれ不動産会社が広告件数によって枠を購入し物件情報を掲載し、集客を行います。
物件情報をみた消費者が問い合わせをして、そこから業者と消費者とのやりとりが始まります。
サイトには売主から直接物件を預かった業者や、他の業者から物件を借りて集客をしている業者などが混在しています。

物件情報サイトの業者から見た課題

物件情報サイトは業者から見れば集客のツールで、売り上げを上げるためには欠かせません。
私も以前は不動産会社を経営しておりましたが、広く物件情報を周知してもらうためには欠かせないツールです。
しかし、10年くらい前までは比較的成約率も高かったのですが、徐々に成約率が落ちていきます。
問い合わせがあった消費者もすぐに連絡がつかなくなったり、冷やかしのような問い合わせも増えてきました。中には今日これから見たいという問い合わせもあり、忙しい割りに儲からないというのが、現在の物件情報を主な集客としている業者の大方の感想だと思います。
また物件情報サイトは、「物件」で集客をしているため、消費者はどこの不動産会社に問い合わせているか全く分かっていません。「物件」で集客をしたお客さんは、結局のところ物件しか興味ないので、業者がいくら良いサービスを提供しようと頑張ってもあまり響きません。

物件情報サイトの消費者から見た課題

消費者から見た課題は、消費者自身が把握していることは少ないです。しかし、潜在的な課題は存在しています。
これまでの接客の経験から、消費者は年々、不透明感が増す現代において家を買うことに対する大きな不安や悩みを持つ方が増えてきています。不安や悩みは、「住宅ローンをずっと支払っていけるのか」「将来得ることを考えたときに資産がある家は?」「不動産業者のいうことが信用できない」など、人によって様々です。
物件情報サイトは確かにたくさんの物件情報の中から自分に合いそうな家を選ぶことができます。
しかし物件情報は消費者の悩みを解決してくれません。不動産業者もたまたま担当になっているだけの業者であって、売ろうとしてくる営業マンが多く信用できないと考えている方も増えてきています。
成約率が下がり売り上げ維持のためとにかく売ろうとする不動産業界と、先行き不透明感から慎重になっている消費者との間でミスマッチが起きているような状況です。
物件情報サイトはかつての日本であればとても利便性が高いものでしたが、現代のように人口減少や家あまりなど、様々な問題を抱える市場においてはデメリットも増えてきているように感じます。
物件情報サイトの弊害については以下の動画も参照ください。

担当者を選んで家を買うこと

そんな中、ここ最近徐々に出てきているのが、担当者を選ぶ動きです。インターネットが成熟しSNSやYoutubeなどで色んな情報発信ができるようになったことと、あまり知られていなかった不動産業界の裏側が徐々に明るみに出てきたことも影響しているのではないでしょうか。

もう一つのイノベーション「レインズ」

レインズは宅建業者のみが見ることができる流通物件のデータベースです。レインズが今のように全国の物件情報が集約された物件データベースとなったのは2009年(平成21年)と比較的最近ですが、システムの運用自体は1990年からになります。
レインズに流通物件が集約されるようになったおかげで、物件を預かっている業者と、物件を探している消費者を抱えている業者がマッチングできるようになりました。この仕組みがあるからこそ、基本的にはどこの不動産業者からでも同じ物件を購入することができるようになりました。SUUMOに載っている物件も基本的には他の業者からでも買うことができます(一部囲い込みという違法行為がありますが、それは別の記事にします)

担当者を選んで買うことの業者のメリット

担当者を選んで買うことによる業者のメリットはサービスで競争が出来ることです。
今の不動産業界は物件による競争がメインなのですが、そもそもレインズで物件情報はつながっているので、差別化ができません。そんな中でいかに早く情報を届けるか。それこそ「千三つ」と言われているような1000件のうち3つ契約できるというような費用対効果に疑問がつくようなやり方をするしかありません(千三つの意味は契約率のことを指すこともありますが、不動産業界のいうことは1000に3つしか本当のことがないという、不動産業界を揶揄した言葉です)。最近では少しでもお客の目を惹こうと手数料を割り引いたりする業者まで出てきました(不動産会社を経営してきた身からすると、この手数料割引のビジネスモデルは最終的に自社の首を絞めるだけの愚行だと思っています)。
そんな中、担当者で選ばれると、不毛な物件競争からフィールドを変えることができます。もちろんサービス力やスキルがなければ淘汰されますが、腕に自信がある中小零細の社長=営業のような会社にとっては望むような状況ではないでしょうか。

担当者を選んで買うことの消費者のメリット

消費者のメリットとして一番にあげられるのは、無理な営業をされなくて済むということではないでしょうか?
物件情報サイトから問い合わせをすると、その場限りの関係になりやすい不動産業者は、例えそれが微妙だなと感じている物件であったとしても、とにかく心地の良い売り文句ばかりを並べて売ろうと躍起になってきます。追客の電話はメールもしつこい業者は本当にしつこいです。
しかし担当者を選ぶということは、業者からしてみると何かしらの物件を自社を通して購入してくれる安心感があるので、無理によくない物件を売ることはなくなります。そして担当者の物件の見極めに関するスキルや経験、消費者の希望を具現化させるコミュニケーション力がなければ他の担当者を探せば良いだけです。一方で物件の問い合わせや内覧をして、後から担当者だけ変えるのは出来ないことも多々ありあす。
どこから誰から買っても基本的に同じ手数料がかかるのであれば、消費者にとって利益のある担当者を選んでいくのは、サービス業として当然の在り方ではないかなと感じています。

SUUMOから家を買うことと、担当者を選んで買うこと。違いは?

最後にまとめになります。
SUUMOから問い合わせをして、家を買うことは物件による競争で戦っているマーケットで家を買うことになるため、消費者にとってリスクが高い購買活動であると言えます。
一方で担当者を選んで買うことは、不動産業者のスキルや経験・知識をフルに活用して物件を購入できることから、リスクが低く、納得度が高い買い物になることでしょう。
冒頭にも触れたように、これらの問題意識はまだ潜在的なものであり、長い間続いてきた慣習が急に変わるようなこともありません。しかし時代は間違いなく担当者を選んで買うべき方向に進んでいます。ハウスクローバーでは、サービスの提供だけでなく、消費者への啓蒙活動も併せて行っていくことで、不動産業界のイノベーションに取り組んでまいります。

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